「刷毛目平茶碗」辻村塊作 高さ6.3㎝　 口径7.0㎝ 高台5.3㎝ 共箱　共布付　 (陶歴) 1976奈良県生まれ 1994父　辻村史朗に師事 2000奈良県桜井市に築窯、 独立 2003ざくろ坂ギャラリー 一穂堂にて初個展 2008ニューヨークIppodo にて個展 2010アメリカ合衆国 ミネソタ州　 ミネアポリス美術館に収蔵 2010-隔年、銀座一穂堂にて個展、その後、東京、大阪、京都のデパート、美術店にて個展多数開催 辻村塊は、幼少の頃より父親の近くで手伝いをしながらそのまま自然に陶芸の世界に入りました。辻村史朗という偉大な父の仕事は、彼に仕事の厳しさと創造の面白さ、美への飽くなき挑戦する姿勢を育てました。良いアーティストは自分の作品も他人の作品も良いものを見る目を要求されます。その主体性と客観性が感じられるのが彼の作品です。力強い意志と初々しいけれども決して未熟ではなく、堂々とした形と焼き上りの造形美からは才能の大きさを感じさせます。2000年親元を離れ、自分の手で奈良の山里を開き、その山の丸たん棒で家と作業場を作りました。穴窯なので少量ずつしか焼けません。 だからこそ一窯一窯　変化があり形と焼き上がりに面白いものが出来上がります。しかし、その作品が酒器、壺、食器ばかりで抹茶碗がないのでその理由を本人に伺いました。すると父からまだ早いと止められていたそうです。 そしてその数年後、この刷毛目茶碗が発表されました。 ロクロの逆回転に合わせ、淀みなく一気に描いた筆運びには抑えられていたものが一気に吹き出した強い意思と、抹茶碗として一碗一碗精魂込めた気迫が感じられるようです。正面に見られる釉垂れもまた他の茶碗にはない大きな見どころの一つです。 ワレカケなく未使用の美品です。